出産を終えて、ほんの少しだけ日常が戻ってきました。
毎日バタバタで、目の前のことで精一杯。でも、ふと立ち止まった時、「あぁ、出産って本当に大きな出来事だったんだな」と実感する瞬間があります。
私が出産して変わったこと。それは体の変化や気持ちの揺れ動きだけじゃなく、見える世界そのものだったように思います。
まず、一番嬉しかったことは、生物が食べられるようになったこと!
妊娠中は控えていたお寿司やレアなお肉を、久しぶりに口にした時の感動は忘れられません。
「やっと食べられる!」という喜びと、「本当に頑張ったんだなあ」という自分への労いが同時に押し寄せてきました。
そして、あんなに大きかったお腹がすっかりなくなったこと。
鏡を見るたびに「ああ、本当にお腹の中から赤ちゃんが出てきたんだ」と実感します。
まだまだ貧血があったり万全の身体ではないけど立ち上がりなど妊娠中のように苦しくない。
少しずつ、体が自分のものに戻ってきている感じがして、嬉しさと不思議さが入り混じった感覚です。
でも、出産後の体はまだ完全には回復していません。
私は会陰切開をしたので、まだ傷の痛みが残っていて、ゆっくりじゃないと歩けません。
だけど、もうお腹は大きくない。
妊婦の時は「お腹が大きいからゆっくり歩いても仕方ないよね」と思われていたかもしれないけど、今は一見普通に見えるからこそ、「なんでゆっくり歩いてるんだろう?」と見られてしまうんじゃないかと不安になることもあります。
特に横断歩道を渡る時や、人通りの多い道では、妙に周りの視線が気になってしまって…。
本当はまだ体が万全じゃない。だけど、見た目ではもう妊婦じゃないから、それが伝わらない。
そんなギャップに戸惑う日々です。
そしてもう一つ、気持ちの変化も。
赤ちゃんのお世話が中心の毎日。可愛いけれど、自分の時間はほとんどありません。
ふと、「私って誰だっけ?」と感じる瞬間があります。
「ママ」になるって、嬉しいけど、これまでの自分とは全く違う役割なんだなと。
まだその変化に気持ちが追いつけていない部分もあります。
それでも、赤ちゃんの寝顔を見ていると、不思議と心がふっと軽くなる瞬間があります。
大変だけど、ひとつひとつの変化を「今しか味わえないこと」だと思って、少しずつ前向きに受け止めていきたいなと思っています。